ホームへは上をクリックしてください

鳳凰三山

山行日 2005年7月30日〜31日
地域 南アルプス
標高 薬師岳2780M 観音岳2840M 地蔵岳2784M
天候 晴れ
コース 縦走
タイム 夜叉神峠登山口6:10---7:15夜叉神峠小屋7:35---苺平10:45---
11:10南御室小屋12:05---13:35地蔵小屋(泊)5:45---薬師岳5:55
---6:25観音岳6:40---7:55地蔵岳8:20---8:50鳳凰小屋9:10---
南精進滝11:40---12:30砂防堰堤12:50---13:15青木鉱泉
メンバー 15名

 ネット仲間15人が集まってバスをチャーターして南アルプスは鳳凰三山へ。それはそれは楽しい山行だった。しかも大紀観光さんにお願いしたバスは、小汚い山靴で乗るのさえ憚れる新車とのことで「くれぐれもゲロを吐くなと」メンバーに伝えて乗車する。

【主な登場人物】
PAちゃん     明るくよくしゃべるもののバスには弱い
HMちゃん     伏兵
K君        最年少の若者
HARUちゃん     38キロの軽量
HACCHIさん     よく食べよく歩く、疲れ知らずのお姉さま
Mさん       自称晴れ男
TTさん       モテモテ男
夜叉神峠登山口 夜叉神峠小屋前から北岳を見る
  15人が乗り込んでもまだまだ席に余裕のあるバスは室内灯が深夜0時に消灯となり、寝静まった仲間を乗せて中央道を北上する。車酔いが心配なPAちゃんだが何とか大丈夫のようで一安心。夜も明け、韮崎インターを出たところで路肩に停車して運転手さんは地図を見る。目的地は芦安温泉だと伝えてありバスにはカーナビもあるのだが、何しろ新車ということで操作には不慣れらしい。私も地図を見るのを手伝って、何とか芦安温泉にある夜叉神峠登山口へと向かうバス乗り場に到着した。ここでメンバーの一人がバスを降りた途端、道端にしゃがみ込む。PAちゃんではなく、なんと伏兵HMちゃんがクネクネと登る山道にダウンしたようだ。この先またバスを乗り換えて20分ばかり進まねばならないのに心配だ。
夜叉神峠小屋前に咲くヤナギラン 水が冷たく美味しかった南御室小屋
 お口にエチケット袋を当てたHMちゃんを乗せたバスは鳳凰三山の登山口である夜叉神峠登山口バス停に到着した。ここで下車したのは我々15名だけ。他の登山者は広河原から北岳に登るか、あるいはその先の北沢峠まで向かい、甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳に登るのだろう。体調の優れないメンバーを庇い、出発を遅らせることにする。それにしても次々と到着するバスから吐き出される排気ガスには閉口する。その匂いだけで私も気分が悪くなった程だ。
砂払岳に咲くタカネビランチジ 砂払岳から見た薬師岳と観音岳
 ホタルブクロ・オバユリ・オダマキのきれいな花を見ながら、1時間足らずでたどり着いた夜叉神峠には小屋があった。この小屋の前ではヤナギランが一面に咲き、その先には白峰三山が聳えている。あいにくその三山の山頂だけガスがかかっていたが、北岳・間ノ岳・農鳥岳と続くスカイラインの豪快さには息を呑むばかりだ。ここには標高1770Mの表示があり。腕にはめた高度計をセットした。トリアシショウマの花が咲く道を進めばやがて、木々の間から富士山の姿が望める。
薬師岳手前の林の中に薬師岳小屋がある 今夜の宿 薬師岳小屋
 杖立峠では遅れ気味だった体調イマイチのHMちゃんや、約1年ぶりの本格登山だとかで足の指の状態が良くない最年少K君や、何度か高度障害に陥ったことがあるという体重38キロの軽量HARUちゃんを庇って、ゆっくり休憩だ。足元にゴゼンタチバナ・イチヤクソウ・リンドウが咲く道では、またも左手に白峰三山を見る。苺平では、今まで抜きつ抜かれつしてきた他の団体さん達のほとんどが休憩していた。
夕食メニューはおでん 夕方の薬師岳を散策
 HACCHIさんだけは元気なので、皆より前へ行こう前へ行こうとする。どうもゆっくり行くのが性に合わないらしい。それもそのはず。休憩の度にザックからホットドック用のパンを出してレタスとキュウリとウインナとマヨネーズを乗せて口にほうばる。元気の源はこれだと思うが、翌日も何度もこの光景を目撃する。いったい幾つのパンを持参したのか?そしてレタスやマヨネーズは日保ちするのだろうかという疑問が湧き上がる。
同じく薬師山頂にて。明日は晴れろよ! ご来光
 南御室小屋は我々が今夜宿泊予定の薬師岳小屋とは同じ経営だ。ここで薬師岳小屋へまもなく到着する旨伝えていただき。大休止とする。あと1時間あまりで小屋に到着するとあればザックから柿の葉寿司の弁当を出して、小屋でよく冷えたビール(500円)を購入だ。小屋横の水場では美味しく冷たい水が出ていてありがたい。早速体を拭くことにしたが、濡らしたタオルをおなかに当てると、あまりの冷たさに思わず「ヒィ〜〜」と悲鳴をあげた。
薬師岳を過ぎて前方に観音岳が 観音岳ピーク
 タカネビランジという名前らしいピンク色の可愛い花は、コマクサのように、他の花は決して咲かないであろう極端に過酷な場所に咲いていた。砂払山は岩と砂礫の山だが、その岩陰にひっそりと隠れるように咲き、淡いピンク色花びらは皆の足を留めずにおかないようだ。その岩の向こうには、まるで鳳凰三山を見守るかのように北岳がどっしりと構えていた。

 なんでもない岩だがその上に立つのは怖い。こちらの岩との間に大きな割れ目があるので、もしもゴロンと向こう側倒れたらと想像すると、仲間はシャッターを押してくれると言うものの、なかなかその向こう側の岩の上に立てない。我々がキャーキャーとやかましく騒ぐその岩の下に、今夜の宿泊場である薬師岳小屋はあった。 
観音岳から見た地蔵岳(右)と甲斐駒ケ岳(奥) 地蔵岳と賽の河原
 早い時間に到着したので薬師岳小屋の前でまずは休憩をする。そして小屋にザックを置いてから薬師岳に登ることにした。あいにく今だ白峰三山のピークにはガスがかかっていて、気がかりは明日の天気だ。西の方からガスが足早に上がってきている。夕立があるのかもしれない。高度に恐怖心のある38キロで軽量のHARUちゃんは早めに布団の中に入った

 夕食時間まで、小屋の食堂で持参の肴で酒を飲みながらメンバーで談笑する。「俺は晴れ男」だと豪語するMさんの講釈が始まった。登山口が夜叉神だったという訳でもないが「今日はもちろん、明日下山する時刻の14時までは、俺の力で晴れさせてみせる」と金色夜叉(?)のようなセリフをのたまう。出かける前に調べた韮崎地方の天気予報では、今日は曇りで明日は雨の可能性もあるとあった。果して本当に晴れるのか?しかし我々は翌日、本当にMさんのパワーを体感したのである。
北岳はデカい グンナイフウロ
 翌朝、5時45分頃が日の出だと聞いた私は、砂払山へ登りその時を待つ。ご来光のある東の方には少し雲があるものの。なんと今朝は快晴ではないか?正に晴れ男のMさんパワー炸裂、その効果は絶大で登山中、雨具はもちろん傘さえ必要なく、日焼け止めを塗らなければならないほどだった。
クルマユリ メタカラコウ
 ゴツゴツした岩で出来た観音岳では全員が揃って写真を撮る場所がない。交代で山頂に立ち、甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳や白峰三山の展望を楽しむ。遠く八ヶ岳も見えるものの、北アルプスや中央アルプスはあいにく見えなかった。前方には賽の河原と地蔵岳のオベリスクがある。あそこまで行ったら今度は右に折れて下ってゆくだけだ。
賽の河原から甲斐駒ケ岳を見る オベリスク
 観音岳から地蔵岳への途中の道はきれいな花の咲くお花畑だった。クルマユリ・グンナイフウロ・トリカブト・ホタルブクロ・メタカラコウ・アキノキリンソウ・カラマツソウと色とりどりの花が咲き乱れ、デジカメで撮ろうと立ち止まるのでなかなか前に進まない。突然飛び出したところが賽の河原で、まるで海岸の砂浜でへはと思えるような砂地だ。オベリスクの途中まででも登るのだというメンバーと別れ、私は賽の河原で甲斐駒ケ岳の展望を楽しんだ。
賽の河原から観音岳を振り返る 地蔵岳をバックに集合写真
 砂埃を上げて急降下すると、樹林帯の中を沢を右手に見て下りてゆく。人の声が近くで聞こえてくると思ったらそこは鳳凰小屋だった。小屋の親父が建物の前でのんびり座っている。ビールの値段を聞くと600円だという。少し高いような気もしたが山の水で良く冷えた缶を見ると飲まずにはおれなかった。チーズとパンをほおばって顔を上げると、私の前にまたしてもホットドッグを食べるHACCHIさんがいた。
五色の滝 南精進の滝
 この先ドンドコ沢に沿って下る道はきれいな滝が点在するという。まず第一の滝が五色の滝だ。一枚岩から流れ落ち、水が途中でバウンドするその姿は涼しげだ。白糸の滝、鳳凰の滝と進むと最後の滝、南精進の滝だ。ここも他の滝同様、登山道から少々逸れて見に行かねばならないが一見の価値はある見事な滝だ。スリップすると危険な大岩の上に立ってこの滝を見れば水しぶきが顔を打つ。延々続く退屈で足の痛い下りだが、滝のお陰で歩けたと言っても過言ではない。

 前方からテント装備の大きなザックを担いだ若者が登ってきた。道を開けながら声をかける。
「そのザック、重さは何キロ程?」
「25キロです」
「w(゚o゚)w!」
青木鉱泉 ルート図(クリックすると大きくなります
 林から突然飛び出したところが砂防堰堤。ここからは青木鉱泉までは山ルートと沢沿いルートがあるようだが、山に飽きた我々は当然沢沿いルートを取った。体は汗でグシャグシャになり、足は疲労がたまり、そろそろ足も限界かと思われた時やっと、鄙びた風情のある青木鉱泉に到着だ。到着した者から順に風呂に入る。小さい湯船、そして熱い湯だったが一日ぶりで入る風呂は最高だった。

 この後青木鉱泉の前のベンチでビールを2本飲んだ。途中のバスの中でも缶チューハイ2本を飲みながら、最年少K君がセットするカラオケで美声の持ち主TTさんと一緒に歌う。Tさんは若く、私と一緒で(?)顔も声もいい。同行のお姉さまからモテモテだったのは言うまでもない。楽しかった二日間はあっという間に過ぎて、そろそろ皆さんともお別れしなければならない。またバスで行くことを約束して、それぞれが家路に着いた。

一緒に行ったpanaちゃんの報告
同じくDOPPOさんの報告
同じく森の音さんの報告
同じくHAMAちゃんの報告
同じくピッケル君の報告


ホームへは上をクリックしてください












SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送