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クロモジ尾から稲村ケ岳
標高 1725.9m
地域 大峰
山行日 2004年11月7日(日)
天候 快晴
メンバー 16名
コースタイム 白倉谷登山口9:35---12:30稲村山頂13:00---
(大日岳経由)---15:50白倉谷登山口

 所属山岳会のメンバー15名をクロモジ尾ルートで案内する稲村ケ岳登山。時期が良く紅葉が期待できそうだと思っていたら案の上、御手洗渓谷ではまさに紅葉真っ盛りだった。いけないとは思いつつ、すばらしい滝と紅葉を眺めるため橋の上で停車してしまった。続々観光客が来ると見えてガードマンが整理する駐車場はそろそろ満杯になりかけている。川迫川(こうせがわ)添いに行者還トンネルへ向かう道はここから先は通行止めのようなので、夕方にかけてこのあたりは随分混雑するだろう。帰りの渋滞は避けられないかもしれない。

 我々5台の車はここで左に折れて尚も白倉谷の左岸を進む。 ここも見事な紅葉で、左右の山肌を鑑賞するため何度も車の速度を落とさなければならない。やがて右に岩本谷が出会う。ここに駐車して仕度を整える。橋の上から鋭い山容の大日岳を見上げればその見事な姿に思わず早く行きたいと焦る我々だ。突然○ろんこパパから「円さん、この道は岩ゴロゴロの道は無いよね?」との質問があった。パパお気に入りの森林組合で購入した秘密兵器(スパイク付の地下足袋)は滑りやすい急坂にその威力を発揮するものの、角張った石がある道は弱点のようだ。

 クロモジ尾の登山口はこの位置からでも登れるようだが、私は不案内なので車道をもう少し歩いて小さいテープのある箇所から尾根に取り付く。いきなりの急登にメンバーの皆から「えーこんな急坂登るの?」「めっちゃ急やんか〜」のブーイングの声が上がるものの、そこはさすがに山岳会。文句を言いながらもすでに各自が膝や足首の屈伸運動をしている(オイオイやる気充分やんか?)。

 登り始めるとやはり苦しいと見えて列も乱れだす。やがて前方が明るくなるといよいよ次の難関、鹿よけネットの出現だ。ネットの向こうなら歩きやすいものの、高くてそれを越えるのは無理。しかも左右にネットがってその間隔は狭く、イバラもあるので歩きにくいことこの上ない。「まるで運動会の障害物競走やな」の声も上がる。案の定ザックにストックを挿していた○ザリアさん、それがネットに絡まって脱出できない。まるで定置網にかかった魚のようだった。おまけに私の後ろから「今日はサラのズボンを穿いてきたのにぃ」との文句が聞こえる。イバラでズボンが裂けるのを心配しているらしい。

 リンゴのような味がすると聞いたツルリンドウの実を見て、ネットに角でもひっかかって動けなくなったのだろうか鹿の骨が散乱する場所を過ぎたところで休憩して振り返ると、観音平が黄金色に輝いて見える。右に目を転じると、黄葉できれいな白倉谷の向こうに洞川の母公堂(ははこどう)から稲村ケ岳へ登る途中にある法力峠が見えた。

 悪戦苦闘してようやくネット沿いの道を過ぎたところで、なぜか今朝「黒滝道の駅」で、ある方から頂いてきた草もちを全員でほおばる。晩秋の山を見下ろしながら食べる地元の草もちの味は格別だった。私持参のお茶は今凝っている黒豆茶、これがまたよもぎ風味と餡子によ〜合うこと。

 右手自然林の奥に大日岳の鋭鋒と岩場を従えた稲村ケ岳が見えてきた。真っ青な青空に鋭い山々は良く似合う。こんな気持ちよい日に登山できるのは本当に幸せだと思っていると、聞こえてくる話は「今ナンボもらっている」とか「あと数年したらこのメンバーのほとんどがもらうのとちゃう?」ってな年金の話ばかり。「おいおい、こんないい山での話題にそれはないやろ〜。」

 左の尾根と合流すると比較的平坦な地形となる。左に進みその尾根に移ると、それまでのヒノキの林から一転して左右がシャクナゲの道となった。「花が咲くころにもう一度来たいなあ」の声も聞こえるが、○ーさんに言わせるとその木は多いものの、肝心の花芽は少ないとのことだ。やがてきれいなブナやモミの木が現れると、左から稲村小屋から来た道が見えて合流する。ここまでくると山頂は近い。それまで誰一人の登山者とも会わなかったが、ここからはさすがに多くの人たちと出会う。

 山頂の展望台ではさすがに16名の団体が記念写真を撮るには狭く、他の人に気兼ねして隅っこで固まって撮影しなければならない程だ。それでも人が減ったのをみてここで昼食を取った。新しい会員さんである勢○さんや福○さんも元気な様子で安心だが、一番若い女性メンバーの○マネコさんはちょっと靴擦れをしたようだ。

 帰りは空身で大日岳を経由して同じルートを下る。下山時も同じネットで苦しむが、イバラが目に入らぬように下を見て歩いていた私は、長さ30センチ程のストックの先のみ発見。「はて?」と思うまもなく「私のです、往路でネットにでもひっかっかって抜けてしまったようです」と勢○さん。ここを通過するのは至難の業のようだ。

 さて心配していた御手洗渓谷の渋滞にあうこともなく、5時に閉店だという黒滝道の駅にも立ち寄ることが出来た。お陰でお土産の「こんにゃく」と「こんにゃくうどん」の購入、そして美味しい「串こんにゃく」を食べることができたし、同じく6時閉館という森物語村の風呂にも入浴できて大満足。きれいな紅葉とすばらしい山そして天気。おまけに愉快な仲間達のお陰で楽しい一日を過ごすことができた。参加メンバーに、今日の山が長く心に残る山行になってもらえたならこれほど嬉しいことはない。

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