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「奥駈道」
神仙平・楊枝の森・仏生ケ岳
・孔雀岳・釈迦ケ岳・七面山



標高 仏生ケ岳1804.7m・孔雀岳 1779m・釈迦ケ岳1799.8m・七面山1624m
地域 大峰
山行日 2005年4月30日〜5月1日
天候 (30日)晴れ (1日)曇りのち小雨
メンバー (30日)14名 (1日)11名
コースタイム 七面山登山口10:00---13:10舟のタワ13: 40---楊子ケ宿14:40---
仏生ケ岳15:40---16:20テン場6:05---孔雀岳6:25---
7:50釈迦ケ岳8:10---9:45テン場10:05---楊子ケ宿11:15---
七面山東峰12:50---同西峰13:15---14:45七面山登山口

眠りにつくとき無かった風は夜になると吹き出し、そして強くなったようだ。空の一点でゴーという音がしか たと思うと、数秒後には自分のテントの壁がハタハタと音を立てる。そんな眠れない夜でも、大峰奥駈道のど真ん中にいる自分がうれしくて仕方ない。今夜はな ぜか鹿の鳴き声も聞こえないようだ。そんなテントの中から外をのぞくと、目の前に大きな枯れた倒木が見える以外、乳白色の世界だった。

【2005年4月30日(土)】
ネットの仲間14人が集まり、大塔村篠原集落の先にある七面山登山口に集結した。しかし今日はここから七面山に登るのではなく、神仙平を経て舟のタワへと 登 る予定だ。左手に明星ケ岳を見ながら新緑や山桜が綺麗な林道を延々1時間歩くと、工事の音が聞こえてきて林道も終点だ。

枯れた沢というより、土石流跡のような道を進めばやがて草原風の景色が現れ、ここが神仙平のようだ。振り返れば今登ってきた林道や地獄谷が見える。あた りにはトリカブトの葉がいっぱいあり、ここでMさんは鹿の角を拾う。右後方に七面山ピークが見えていた。

いよいよ急登が始まった。道が無いので適当に舟のタワだと思われる場所目指して登って行ったが、私とMさんはどうも少し北の方へ出てしまったようだ。単独 者がいてトンネル西口から7時間かけてここまで来たと言っておられた。今夜は深山宿で泊まる予定だという。少し南へ進むと、バイケイソウが咲き他のメン バーが食事をとる目指す舟のタワに到着だ。

日帰りしなければならないMさん、Aちゃん、Yちゃんの3人はこのまま七面山に向かうとのことなので、楊子の森で見送ってから残りのメンバーは楊子ケ宿へ と進む。比較的日が当たる場所 なのにまだ雪が残っているのに驚く。ゴールデンウィークのせいか意外と登山者が多いようだが、それでも圧倒的に単独者が多いのがこの山の特徴か?

振り返ると明星ケ岳や八経ケ岳や大普賢岳が見える。そして前方には北面にまだ雪の残る仏生ケ岳だ。その手前の鞍部で小休止を取った。ここからは七面山の向 こうに芝生の庭園のようなアケボノ平が見え、釈迦ケ岳の綺麗な姿も望めた。

途中崩落で危険箇所もあったが、注意して進めばたいしたことは無い。そしてこの先には楊子ケ宿の小屋がある。今夜はまだ木の香の残る綺麗なこの小屋で泊ま りたい気もするが我々はそのまま進む。

七面山の南の絶壁を右後方に見ながら進むと樹林帯に入る。テントの入った大きなザックは枝に引っかかって歩きにくいことこの上ない。仏生ケ岳ピークまで5 分の表示を見つけ、そのザックを下ろして、私とHさんとMさんとKちゃんの4人で早速頂上を踏む。

11名の団体が行けば伝言ゲームのように、前から後ろに「浮石〜ぃ」てな声が続く。『最後尾になると「ウッシッシ」になってるかも知らんね』と冗談を言う 私だ。やがて目の前に大きな孔雀岳の山が見えるようになると、倒木帯の中を進むようになり、やっと今夜のテン泊場所に到着した。

【2005年5月1日(日)】
テント場を6時5分に出発するとすぐに鳥の水と書かれた水場がある。斜面に突き刺された直径わずか2センチほどの鉄パイプからチョロチョロと流れ出る水 は、それは冷たく美味しいものだった。残念なのは天気だ。昨日とうってかわって今日はガスで風も冷たい。

怖い孔雀岳の傍の絶壁も今日はまったく見えない。何の表示もない孔雀岳に立つ頃になると道端のササは濡れだしてきて、スパッツか雨具をつけなければならな いようになった。
しかしいよいよこれからが大峰奥駈道のハイライトがはじまる。右に大きく切れ落ちた岩場が見えると目の前にオーバーハングの大岩が現れる。霊気漂うその大 岩の下で休憩した後、いよいよ橡の鼻と呼ばれる岩場の歩きとなる。くりぬかれたような岩は遥拝所になっていて碑伝が置かれ蔵王権現が鎮座している。ここが橡の鼻らしい。西の谷 に向けて切れ落ちた奇岩の景色は思わず立ち止まって眺めてしまう。

見覚えのある釈迦ケ岳山頂はヤセ尾根を越えて急登をこなすとすぐだった。残念ながら今日の展望は諦める。記念撮影だけの滞在で、もと来た道を戻る。テン場 で テントの入ったザックを回収していよいよ七面山へ向けて出発だ。

右手に「←舟のタワ」と書かれた黄色のプラスチックの札が架かる大きな木があるところで登山道をそれて左折する。目の前のピークへ向けての道なき急な登り だが、よく見るとピンク色のテープが付いている。弥山方面から来て奥駈を南下する登山者が、道をそれて急な坂をよじ登って行く我々を「どこへ行くのだろ う?」と不思議そうな顔で見て いた。

七面山へと続く東尾根は緑鮮やかなバイケイソウの畑だった。この林の雰囲気はかって経験したことがないほどいい。七面山の東尾根と西尾根ではこんなにも雰 囲気が違うのかと驚かされる。その真ん中で行動食での昼食を取る。木々の間からは目指す七面岳の東峰が見え た。

東峰と西峰は通過したものの、展望の望めないアケボノ平はパスすることにした。なんども来ているNさんは未だ一度もアケボノ平から釈迦ケ岳の勇姿を見たこ とがないという。そんなNさんだか見事に咲いたシャクナゲやアカヤシオやシロヤシオは見たことがあるというから不思議だ。

七面岳からの下りはまさにそのシャクナゲのトンネルだ。山頂付近こそつぼみは固かったものの降りるにしたがってそれは大きくなってくる。ところどころシロ ヤシ オの木も混じっていて、もうしばらくすればこの登山道は素晴らしい道になることだろう。

花は諦めてはいたがそれでも足元にはきれいな白い花を見つける。Pちゃんに聞くとバイカオウレンとのことで、ごく狭い一部にだけだったが大群生で大喜び だ。

まもなく下山という頃になってついに雨が降り出してきた。完璧な天候とはいかなかったが、愉快な仲間達11人が大峰奥駈のハイライトともいうべき素晴らし い場所で2日間過ごすことができて本当に良かった。

 同行したDOPPOさんの報告
 同じくHAMAちゃんの報告
 同じくmilionさんの報告
 同じく郭公さんの報告
 同じくpanaちゃんの報告

 途中までご一緒した森の音さんの報告
 同じく安芸ちゃんの報告
 

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