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五番関から大所山

山行日 2005年10月9日
地域 大峰
標高 1345.8M
天候 晴れ
コースタイム 五番関登山口9:10---大所山への分岐9:50---P1401m10:50---
12:35大所山13:00---大所山への分岐15:15---16:00五番関下山口
 このコースは危険な岩場がある上に迷いやすい地形のため、
充分な装備・豊富な経験・読図力そして天候の安定が必要です。
五番関トンネル登山口 大天井ケ岳を見る

 最近登山者が増えていると聞く大所山へは4回登っている。5回目となる今回は奥駈道から北へ、尾根伝いに進むことにした。山仲間であるKさんは単独で以前、行かれたようだがなかなか手強いコースだったと書かれている。案の定、同行メンバーは精鋭が集まった。大峰の山では数々の新しいルートを開発してきた、おなじみDさん。そしてこの夏、20数キロのザックを担いで北アルプスや南アルプスを長期にわたり縦走したTさんその他、全員で5名のメンバーだ。皆が1/2500地図とコンパス・シュリンゲ等を持って来ている。山行中はGPSがなくとも、現在どの地点にいるかは全員、ピタリと一致したという頼もしい限りの仲間だ。

最初は快適な道 目指す大所山が見えた

 五番関トンネル西口から奥駈道までは10分余りで到着する。女の一文字だけが剥ぎ取られた女人結界門をくぐって山上ケ岳方面へと進めば、大きな鉄鍋がぶら下がった祠がある鍋冠行者。ここから数分で大所山への分岐だが、その分岐点の箇所に注意を払う必要も無く、大きく「大所山」と書かれた案内板があった。ここで小休止。この先は全員が未知のルートであるが、ところどころ赤テープがあるようで、しかも歩きやすい道のようだ。だが後で分かったが、これは偶々先行者が辿ったルートというだけで、決して安全な道ではなかった。

危ないぞ、気をつけて 大岩は巻いて進む

 シャクナゲの木に包まれた道を進む。左手、間近に見える山は大天井岳。しかし北の方向から見る形が良く尖った山ではなく、あまり印象に残らない山容だ。しかし四寸岩山は相変わらず大きい山で存在感がある。吉野山や川上村へと続く林道が蛇のようにクネクネと山肌を走っているのも見て取れる。登山開始後、1時間で1314Mのピークを通過。尚も先へと進めば、先頭を歩く私の先を犬程度の大きさの、なにやら黒いものが左から右へ駆け抜けて行った。

四寸岩山はでかい クラの上に出て進めずルートを探す

 1401Mのピークへの登りはカエデの林になっていて、もう少し季節が進めばさぞかしきれいなことだろう。しかし上ばかり見ていると危ない。これからはシャクナゲの林の中、藪漕ぎが始まった。1401Mピークは10時50分に到着だ。この辺りは広い尾根なのでルートを見つけるのが難しい。東の方向へ進まねばならないようだ。1401Mピークの次のピークからは、またもシャクナゲの林となって急坂を下る。尾根を外したくないが、真っ直ぐ進めないので仕方なく左右に進みやすいルートを探す。

ルートを外すのが嫌だがここは右に巻く 大所山はもうすぐ

 前方に大岩が立ちはだかる。ここは行けそうに無いので、大きく右に巻いて進み再び尾根に戻る。2つ目のピークに向けてもまたも大岩が現れた。その2つ目のピークには特徴的な桧の巨木があった。ここで「そろそろコースの2/3は来たかな?」と小休止を取った。大きく尾根を逸れて右に下り安全な道を進むと今度は左を巻いて進む。やがて前方が切り立った場所に出てしまう。右手にテープがありここを下りて行くものの、あまりにも急な斜面で足元は網の目になった木の根に枯葉が降り積もっただけの状態で危険極まりない。左の方向へトラバースして進みたいが、そんな道も無く途方にくれていたところ、私と反対の斜面に下りてルートを探していたDさんが道を見つけたようで上から声がかかった。

紅葉はもう少し ルート図(↑クリック)

 登り返して今度はその左手に下りて進むが、またしても途中で道が無い。全員で手分けしてなんとか安全なルートはないものかと探すと、狭いテラス状の箇所があり、ここを伝って右手に回り込むことにした。しかし下の1284Mの鞍部に降り立つのが困難だ。濡れた岩を恐る恐る下る先頭のNさんは持ち前の運動神経で上手く降り立った。続いて下るDさんがザイルを出し、木にくくり付けてくれたお陰で後のメンバーは難なく通れた。今から思えば、ここが最大の難所だったように思う。

 さてここから最後の登りはブナの木々が素晴らしい。木肌を見ながら歩いていたら見覚えのある道になった。なんともう大所山山頂の少し手前の道に出たではないか。3時間25分かけて到着した大所山の山頂は、バス2台で来たという40名ほどの某市のスポーツ関係の団体さんで超満員だった。混雑を避けて昼食を取った後、我々は来た道を戻る。

 帰途、あの難所でメンバーの一人が2メートル程滑落し、お腹と腕に擦傷を負うというハプニングもあったが、7時間足らずの歩行で無事下山。擦り傷で赤い縞模様になったお腹を洞川温泉のお湯に浸けるメンバーの口から「痛てて!!!」と悲鳴が上がった。


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