↑クリックするとホームへ

山上ケ岳・竜ケ岳・阿弥陀ガ森
山行日 2007年7月28日
地域 大峰
標高 山上ガ岳1719.2m・竜ケ岳1720m・阿弥陀ガ森1680m
天候 晴れ
コースタイム 大峰大橋7:50---レンゲ辻9:20---山上ケ岳10:00---
小笹宿10:40---阿弥陀ケ森11:25---竜ケ岳11:50---
11:55小笹宿12:15---12:55山上ケ岳13:10---大峰大橋15:10

「行者祭り」と書かれた大きな赤い提灯がぶら下がる洞川の町を通り、駐車場がほとんど満杯の大峰大橋に到着したのは7時50分。早速支度をして出発だ。

今日は暑さを避けてレンゲ坂谷を登り山上ガ岳へ行き、痛めている膝の調子を見ながら阿弥陀ガ森まで行くつもり。もし行けないなら山上ガ岳ピストンで、大峰山寺付近をじっくり観察してみたい。

こんな時間なのに姫路ナンバーの車内で2人が眠る車を見て車道を進めばやがて山道に入る。
大きな石がゴロゴロするようになると沢は二股になる。テープ通り右の沢に進むと今度は左へ進めとある。ここは注意が必要だ。

大木を巻き沢を渡れば、その沢から離れて急登が始まる。それまでの水辺の涼しさから一変して、体からは汗が吹き出す。

親子連れを追い越して、涼しい西風が吹くレンゲ辻へ到着。そして小休止。
ここからは鉄製階段が始まる。膝を庇って使用しているダブルストックをザックに仕舞おうと階段に立てかけたら、なんと一本が左の谷に落ちてゆく。幸いにも5メートル程落ちて止まったので回収できたものの、この先の岩場なら回収不可能になるところだった。

上から間隔を開けて2組の登山者が降りてきた。2組共レンゲ坂は初めてのようで、私にルートの状況を聞く。答えようと振り向いた私の後ろには、ガスのかかる稲村ガ岳と大日山が目線の高さにあった。
山頂のお花畑には数人が食事中だったものの大峰山寺本堂前には誰もいなかった。黙礼で通り過ぎようとしたら、突然中から法螺貝の音がして驚く。

以前垂れ流しだったトイレは工事現場にあるとうな簡易トイレに変わっていた。しかし長年堆積していた汚物には土砂を掛けただけと一見して分かった。
大峰山寺から東へ進めば上のような展望が得られる。右のほうには行者還岳も見えているが画像では残念ながら良く分からない。

トンボの歓迎を受けながら広くて高低差のない快適な歩きとなった。さっきまで山頂だけ見えていなかった大日山と稲村ガ岳も右手に全部見え出す。
振り返れば山上ガ岳の姿がある。目を凝らせば鞍部に大峰山寺の瓦屋根が望める。

山上ガ岳から先は参拝者はもちろん、登山者の姿は全くない。聞こえてくるのは自分の足音と熊よけの鈴の音だけだ。
道は大半が木陰で嬉しい。柏木まで〇〇丁(裏には大峯まで〇丁)と彫られた丁石が路肩に規則正しく置かれていて、現在の洞川からの参詣道が開かれるまでは、川上村柏木から「伯母谷覗き」を経て山上参りをしていたことがうかがい知れる。
碑伝が立てられた「投地蔵」を右手に見ると、昨年「阿古の滝」経由で着た投地蔵辻だ。大峰山寺からここまで30分で来た事になる。
そして10分で小笹宿だ。あちこちに石垣跡があって往時は沢山の建物があったことが推察される。そして何かしら押しつぶされそうな霊気が漂っているような気がする。
避難小屋もあって中を覗いてみたら6人くらいなら寝られそうだった。
小笹の宿を後にすると、大昔に整備したであろう古い石畳が見られる。ここで今朝、和佐又小屋を経ってきたという単独男性と出会った。
アップダウンがなく、何時間でも歩けるような快適な道を進む。右手木々の先に大普賢岳が近づくと、阿弥陀ケ森の女人結界門(大普賢岳と伯母谷覗きへの分岐)だ。
展望のない阿弥陀ケ森山頂まで行き、すぐさまピストンで引き返す。往路ではパスしてきた竜ケ岳山頂を、復路では踏もうと決めた。
奥駈道を左に逸れてその竜ケ岳山頂へ向かったが山頂は広く、シダや苔むした倒木が多くて山名板がどこにあるか分からない。数分探し回ってようやく見つける。

戻るのが面倒なので小笹の宿の方向へ、シダをかき分けショ−トカットで下りてゆく。感覚だけではやはり難しく、水場の少し下(南)の方に下りてしまった。
大峰山寺付近には昔、奥駈一清冽だったという水場があったと聞く。探してみると多分それと見られる水場はあったが、まるで沼で水は汚くて飲めそうにもない。
トタン板で囲いをしたもう一箇所も泥水。奥駈随一は本当か?それとも水脈が変わったか?あるいはもっと他の場所にあるのか?
下山はレンゲ辻ではなくメインルートを取った。振り返ると西の覗きの岩場が望める。頂には白装束の人も数人。続々と下から登ってくる善男に「よーお参り」の声を掛けて進むが、その数はものすごく多い。今夜山頂の宿坊は混雑することだろう。

大阪から来た知人にも出会った。講で来ているとのことで、今夜はもちろん宿坊泊。そして明日は吉野山へ下山とのことだった。
久しぶりに信仰の山に登った。しかも一日中女人結界門の中にいた私は、いつもとは違う清々しい疲労感を感じたものの、下流でバーベキューをするタンクトップ姿の若者達を目にして急に現実に引き戻される。

そして大峰大橋から見た山上ガ岳は、すっかり雲も消え、真夏の強烈な日差しを浴びていた。
 

所属する囲炉裏へ ↑クリックするとホームへ

















SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送