山行日 | 2006年5月14日 |
地域 | 湖北 |
標高 | 1132m |
天候 | 曇りのち晴れ |
コースタイム | 杉野集落網谷林道駐車場7:15---8:05東尾根登山口--- 10:20横山岳東峰10:35---10:55横山岳西峰11:30--- 五銚子の滝12:25---白谷本谷橋13:05---13:50駐車場 |
アケビ | ウワミズザクラ | イワウチワ |
---|---|---|
カタクリ |
イカリソウ |
ヤマシャクヤク |
オドリコソウ |
イワナシ |
ニリンソウ |
ヤマルリソウ |
イチリンソウ |
つい1時間程前までは雨が降っていたようだった。見上げる横山岳山頂方面には未だ雨雲がかかっている。登山口駐車場には私の車1台だけだったが、昼ごろから晴れるとの予報を聞いてか次々と車が入ってきた。早速何人か登山者が出発して行ったが、やはり全員東尾根ルートから登るようだ。私も同様に白谷登山口を左に見て東尾根ルートへと向かう。
いきなりオドリコソウの歓迎を受ける。座ってカメラを構えるが、最初からこうだと今日の山行は長く時間がかかりそうだ。続いてアケビの花だ。見とれていると後ろから単独者に抜かれた。30分歩くとコンクリートの道となる。そろそろ横山岳西峰方面が見えているはずだが、やはり雲の中のようだ。到着する頃には晴れていて欲しいと願う。やがて林道が二股に分かれたところに出る。ここを左に取れば白谷本谷にかかる橋まで行けるようだが、東尾根登山口は右方向とあるので右へ行けば車が止まっていて登山者がその横でスパッツをつけていた。挨拶を交わして尚も進むと左手斜面で地元のご夫婦が籠を背にワラビ採りの真っ最中だ。 「どこへ行くの?」 「東尾根です」 「来過ぎや、バックせな」 「エエ?ホンマですか?」 「ああ、熊に気ぃつけなアカンよ」 「はいすぐに鈴付けますワ」 「せやな、熊は高い音を嫌うようやから」 なんとさっきの登山者と挨拶した箇所が、林道から東尾根に登る登山口だった。
ニリンソウ・ホウチャクソウ・チゴユリ・キケマンを見ながら急登をこなすが、後続の和歌山から来られた8人組はワラビ採りに余念がないようだ。「ここにもある。あこにもある」と採取しながら登ってくるので、私も気になりだす。つい「あそこにエエのが出てますよ」と協力してしまう。後方には金糞岳が見えるようになり、左手には谷筋に残る雪渓を従えた横山岳東峰が見え出すと周囲はイワウチワの群生地となる。踏まないように注意しようと足元を良く見ると、イワナシも混じっているようだ。 そんなピンクの絨毯を敷きつめたような道は、やが雪渓の上の道となる。周囲は見事なブナの林となり、回復してきた天気とあいまって素晴らしい雰囲気に酔いしれる程だ。少しやせた岩場に出ると、それまでの暑さから急に肌寒さを覚える。そして10時20分横山岳東峰に到着。琵琶湖・余呉湖・竹生島が綺麗に見えている。もっと真っ白だと思った白山だったが随分雪が解けているようだ。イワナシの花が沢山咲くその山頂で15分ばかり休憩した後、西峰へと向かう。
あちこちに咲く純白のタムシバの花を見て吊り尾根を進む。左手下には、車で通過してきて来た杉野の集落や網谷林道が見下ろせる。右手には三周ガ岳方面も見えているはずだが私にはどれなのかよく分からない。雪渓の道もわかりにくく、尾根に積もった雪の上をまっすぐ進んでいると、右手の林の中にテープがあったりする。チゴユリの群落を見ると左手から白谷本谷からの道と合流し、そのすぐ先が西峰山頂だ。 数人の登山者が琵琶湖方面を向いて座って食事を取っている。後着の単独者はその白谷を登ってきたというので情報を聞く。沢の水量はやや多く、スノーブリッジ等危険箇所もあるが注意すれば大丈夫とのことだ。30分余り休憩して早速下山にとりかかった。
激下りと言った方がいい道は、ところどころにロープが付いている。「フーフー」と片で息をしながら登ってきた登山者に「沢は濡れずに渡れます?」と聞けば「ちょっと濡れるのは覚悟した方がええなぁ」との返事だ。次のグループは聞いてもいないのに親切にも「そこにカタクリが咲いてまっせ」と教えてくれる。一方年配の女性は、いったいどこで田植えをしてきたの?というくらいズボンやスパッツがドロドロの姿だ。4年前に来た時、ヤマシャクヤクを見た記憶のあった箇所では同様に見つけたものの、残念ながらことごとくまだ蕾の状態だった。 路傍で華奢に咲くイカリソウを見ながら進むと、前から山名案内板を肩に背負った男性が登って来るではないか。私に「ここはヤマシャクヤクがありますよ」と教えてくれる。「ええ、でも残念ながらまだ早いようでした」と答えて行過ぎる。先では前回無かった真新しい「←横山岳」と書かれた山名板や、危険箇所には同様に新しいロープがあったので、整備をしながら登って来られたようだった。
五銚子滝上部の手がかりのない滑りやすい急斜面はトラロープを持って慎重に下る。滝で顔や手を洗い休憩した後は、今日最も危険な箇所を通らねばならない。ロープの無い急斜面はズリ落ちれば怪我をするのは必至だ。おまけにその先では下を潜ることも、上に立つことも出来ないスノーブリッジが待ち構えている。 2メートル程滑り落ちるるという怖い思いをして急斜面をトラバースすると、今度は靴の半分以上を雪解け水でドロドロになった土に浸しながら、嫌だが仕方なく手を着いて急斜面を下る。なんとか雪渓の上に立ち、やっとそこを乗り越えるとそれまでの緊張感が一気に安堵感へと変わる。 後はなぜか花弁がドでかいイチリンソウやニリンソウ、そして五銚子の滝同様に豪快な経の滝を見ながら進めば林道に出る。20分程度その林道を東へ歩いたところで、今度は杉林の中の山道を下れば、見覚えのある駐車場に到着だ。出発時見えてなかった山頂方面は、今ははっきりと見える。初めての横山岳東尾根。この時期は本当に素晴らしい道だ。再訪を誓って帰途についた。 |
---|
所属する囲炉裏へ | ↑クリックするとホームへ |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||